スッキリ爽やかな香りの代表格のペパーミント。
ハーブも人気ですが精油としてのペパーミントも人気です。
主に香りを楽しむ方が多いと思いますが、使い方を間違わなければいろんなことに使える精油なのです。
今回はペパーミント精油の特徴や使い方について、詳しくお伝えしていきます。
ペパーミントはこんな精油
和名はセイヨウハッカと呼ばれ、スっとした清涼感のある香りは初めてペパーミント精油の香りを嗅ぐ方にも馴染みのある香りではないでしょうか。
葉っぱはハーブティーとしてもとても美味しいです。
ペパーミント精油は、ペパーミントのハーブの根っこ以外(メーカーによる)に含まれる香りの分子を濃縮したものです。
ですのでペパーミントのハーブは食べたりお茶にして楽しみますが、精油は食べたりしません。
ペパーミント精油の基本情報
精油名 | ペパーミント |
学名 | Mentha×piperita |
科名 | シソ科 |
抽出部位 | 全草(根以外) |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
産地※1 | フランス、インド(メーカーによる) |
主な成分 | ℓ-メントール、ℓ-メントン |
ノート※2 | ミドルノート |
※1 産地はメーカーによって違います
※2参考書籍によってはトップノートと表示してあるものもあります
ミントの精油には、他にアルベンシスミント、スペアミントなどがあります。
アルベンシスミントは比較的ペパーミントと似ていますが、スペアミントは成分が全然違います。
同じミントでも香り、成分、作用が違ってきますので気を付けましょう。
ブレンドのアドバイス
ペパーミント精油は香りが強いので、例えば使う精油が合計20滴だったら、1~3滴にします。
多く使うと他の精油よりペパーミントの香りが勝ってしまいます。
香りの相性はいい精油は、ラベンダー系、ゼラニウム系、マジョラム、オレガノ、ローズマリー系、ユーカリ系などがありますが、書籍によって違います。
個人的に好きな組み合わせは、
- ペパーミント×レモン
- ペパーミント×ユーカリ・レモン
- ペパーミント×ゼラニウム
などです。
特に決まりもないし好みは人それぞれですので、好きな香りどうしを自由に組み合わせても失敗することはないと思います。
ペパーミントを使う時の注意点
ペパーミント精油は禁忌や注意点があります。
主に高濃度で使用する場合の話で、お部屋で香らせたりスプレーしたり、などという程度にはあてはまらないので、必要以上に怖がる必要はありません。
しかしお肌につけるアロマクラフトなどに使う場合は頭に入れておきましょう。
- 3歳未満のお子さん、妊婦さん、授乳中の方、高齢者の方、てんかん患者の方は使用を避けましょう(神経毒性や堕胎作用があります)
- 広範囲に使用することは避けましょう(お肌に塗ると冷却感があるので、広範囲に使うと寒くなったような感じがします。実際体が冷えるわけではありません)
- 高血圧の方は長い期間、広範囲に継続して使用することは避けましょう(ペパーミント精油は血圧上昇作用があります)
- 刺激が強い精油なので初めて使う場合は濃度を低くして使用しましょう。
ペパーミント精油の購入のポイント
価格は10mlで1800円~3800円くらいです。
香りを楽しむためにしか使わないのであれば、「精油」や「エッセンシャルオイル」と書いてあればどれを選んでもいいです。
しかし効果効能を期待したいのであれば、成分検査や農薬検査がしてある精油やオーガニック認証などのある精油を選びたいですね。
ペパーミント精油の主な効果・効能と使用例
心に対しての作用
- 記憶力・集中力アップ
- 意欲や気力のアップ
- 興奮している時は鎮静させ、落ち込んでいる時は活力を与えます
使用方法
アロマディフューザーなどの器機でお部屋に芳香させたり、アロマスローンなどに垂らしたり、スプレーを作ったりして香りを楽しみます。
心に対しての効果を期待する場合は肌に付ける必要はなく、香りを吸い込むだけでOKです。
車用アロマブレンド
わたし個人の使い方をご紹介すると、夏の車のディフューザーに使っています。
夏の涼やかな車用ディフューザーのブレンドの作り方例
- ペパーミント 10滴
- グレープフルーツ 20滴
- レモン 10滴
上記の精油をドロッパー付きの精油に入れて軽く振ります。
2,3滴を車用のディフューザーの芯に垂らして使っています。
夏らしい爽やかな香りで運転にも合っているブレンドだと思います。
香りを嗅いでいるだけなのですが、耳がひんやりします(個人的見解)。
なぜ耳なのかはわかりませんが、ペパーミントは冷却作用があるので、香りを嗅いだだけでもひんやりするのだなと感じた出来事でした。
わたしが実際使っている車用のディフューザーはこちらです
ひんやり感
先ほどの項目にも書きましたが、ペパーミント精油は冷却作用があります。
体感温度はマイナス4度と言われています。
実際には体温が下がるわけではなく、皮膚が冷たく感じるだけです。
ペパーミント精油でひんやりおしぼり
水を張った洗面器にペパーミント精油を1,2滴入れよくかき混ぜます。
そこへおしぼりを入れて絞り、体を拭くととってもひんやりして気持ちがいいです。
わたしは夏はこのおしぼりでひんやりしています。
ここでの注意点は精油が直接お肌に付く可能性があるので、敏感肌の人や禁忌に当たる人はこのやり方はしない方が無難です。
消化器系の不調・吐き気・乗り物酔い
ℓ-メントールやℓ-メントンの作用により、胃痙攣や胃痛などの様々な消化器系のトラブル、吐き気や乗り物酔いにも使われます。
消化器系の不調・吐き気・乗り物酔いのためのロールオンアロマのレシピ例
- ペパーミント 5滴
- バジル 5滴
- 植物油 10ml
- 10mlのロールオンボトル
ロールオンアロマの詳しい作り方はこちらを参考にされてください
胃腸の不調の時は、このロールオンアロマをお腹にコロコロして優しくマッサージします。
乗り物酔いはみぞおちに塗るといいです。
ペパーミントもバジルも皮膚刺激が強めの精油なので、初めて使う方やお子さん、敏感肌の方は精油の量を少なくしましょう。
※吐き気と書いていますが、禁忌の部分にも触れているように妊婦さんのつわりには使いません!!
花粉症・鼻炎
ペパーミントには鼻のうっ血除去作用があり花粉症や鼻炎にもよく使われます。
花粉症や鼻炎のためのロールオンアロマのレシピ例
- ペパーミント 1滴
- ユーカリ・ラディアタ又はティートゥリー 3滴
- 植物油 10滴
- 10mlのロールオンボトル
鼻の両脇にコロコロ塗ります。
顔の他の部分には塗りません。
花粉症や鼻炎のためのブレンドエッセンシャルオイル
- ペパーミント 10滴
- ユーカリ・ラディアタ又はティートゥリー 30滴
- 精油用の遮光瓶
ユーカリ・ラディアタとティートゥリー単体だけでなく、2つを合わせて30滴にしてももいいですね。
遮光瓶に精油を入れて軽く振って混ぜ合わせるだけで出来上がり。
ディフューザーでお部屋に香らせたり、ティッシュに垂らして嗅いだりして使います。
ペパーミント、ユーカリ・ラディアタ、ティートゥリーの組み合わせでマスク用スプレーを作るのもいいですね。
その時はペパーミントは1~3滴までに留めておきます。
筋肉痛や肩こり・頭痛
ℓ-メントールには鎮痛作用があり、筋肉痛や肩こり、頭痛にも使われます。
筋肉痛や肩こりのためのロールオンアロマのレシピ例
- ペパーミント 2滴
- ユーカリ・レモン 4滴
- バジル 4滴
- 植物油 10ml
- 10mlロールオンボトル
筋肉痛や肩こりの部分に塗ります。
消化器系のところで紹介したレシピを使ってもOKですし、バジルを使わずにユーカリ・レモンを8滴にしてもいいです。
濃度を半分にして肩こりや筋肉痛の部分にだけ塗り、やさしくマッサージするのもおすすめです。
頭痛のレシピは消化器系の不調のレシピと同じレシピで、こめかみや痛む場所に塗ります。
頭痛に使う場合は、ペパーミントの代わりにアルベンシスミントを使ってもいいです。
痒み
ペパーミントには鎮掻痒作用があり、痒みを抑えるレシピにもよく登場します。
痒みのためのロールオンアロマのレシピ例
- ペパーミント 2滴
- ラベンダー・アングスティフォリア 8滴
- 植物油 10ml
- 10mlロールオンボトル
痒みのある部分に塗ります。
このレシピは筋肉痛、肩こりにも使えます。
虫よけ・虫刺され(蚊)
ペパーミントのℓ-メントールは蚊が嫌う香りで虫よけにもよく使われます。
虫よけスプレーレシピ例
- ペパーミント 3滴
- ユーカリ・レモン 10滴
- レモングラス 7滴
- 無水エタノール 5ml
- 精製水 45ml
- 50mlスプレー容器
虫よけスプレーに使う場合は、ペパーミントの代わりにℓ-メントールを多く含むアルベンシスミントでも代用できます。
鎮掻痒作用によって痒みを抑えるので、蚊にさされた後も使えます。
虫刺され用ジェルについてはこちらにレシピを載せていますので参考にされてください。
さいごに
爽やかな香りがするペパーミント精油ですが、香りを楽しむだけでなく様々な使い方が出来る精油なんですね。
肌に付ける使い方の場合は、禁忌や皮膚への刺激などいくつか注意点はありますが、そのポイントを押さえれば一年中あなたの生活を豊かに彩ってくれるはずです。
ペパーミント精油の香りがお好きだったらぜひ活用されてみてください。
アロマについてもっと学びたくてアロマの資格を検討中の方はこちらの記事を参考にされてください。