アロマの香りを楽しむ時、1種類の精油だけでなく数種類をブレンドしてみたいと思いませんか?
でもブレンドって好き勝手にやると変な香りにならないかな?と心配になるかもしれませんね。
実際はブレンドに特に決まりはなく好きな香りを好きなように混ぜればいいのですが、ブレンドするにあたって知っておくといいことをまとめました。
ぜひ試してあなただけのオリジナルの香りを楽しまれてくださいね!
精油をブレンドするメリット

精油は1種類で使うことはほとんどなく、たいてい2,3種類をブレンドします。
1種類より数種類混ぜた方が奥深いいい香りになるのです。
苦手だなと思っていた精油も、他の精油とブレンドしたらものすごくいい香りになった!ということはよくあります。
香りを楽しむ場合だけでなく、リラックスしたいとかリフレッシュしたいなど目的がある場合にも、数種類ブレンドしたほうがさまざまな効果が組み合わさってより効果を感じられます。
せっかく精油をお持ちならブレンドしないともったいないです。
また始めから香りの相性や目的に応じてアロマのメーカーがブレンドした商品もあります。
メーカーが試行錯誤しながら作った香りで、自分が持っていない香りや普段なら使わない香りが使用してあったりして楽しいです。
初心者の方はこのような商品から始めてもいいですね。


私も初心者の頃は市販のブレンドエッセンシャルオイルをかなり購入して、組み合わせを参考にしていました。
今も自分でブレンドした以外の香りを参考にしたくて購入して楽しんでいます。
精油のブレンドのコツ
では、自分の好きな香りをブレンドするコツをお伝えしていきます。
本来は特に決まりはないので好きなようにブレンドすればいいのですが、知っていたらもっといい香りが楽しめるちょっとしたコツを書いていきます。
香りが似ているものをブレンドする
精油の香りは主に7種類のグループに分けられます。
同じグループの香りは似たものが多く、まずは同じグループの精油を組み合わせると相性がよくなじみやすいです。
また隣のグループの精油とも相性がいいです。

シトラス系
柑橘系の香り。甘く活動的でさわやかな印象です。柑橘系の香りは人気なのでアロマ初心者の方も取り入れやすいと思います。
オレンジ・スイート、レモン、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、ライムなど
ハーバル系
薬草を連想させる香り。
ローズマリー、ペパーミント、クラリセージ、セージ、フェンネル、マジョラム、バジル、シトロネラ、レモングラスなど
樹木系
木部や葉、枝から抽出された森林の印象の香り。
ティートゥリー、ユーカリ、ラヴィンツァラ、サイプレス、ジュニパー、プチグレン、ホーウッド
スパイス系
主にスパイスから抽出されたスパイシーで刺激的な印象の香り。
クローブ、シナモン、ジンジャー、ブラックペッパー
樹脂系
木の樹脂や木部から抽出され甘く重い香りが多いです。
フランキンセンス(乳香)、ベンゾイン(安息香)、ミルラ(没薬)
エキゾチック系(オリエンタル系)
神秘的でエキゾチックな印象の香り。甘くて重い感じです。わたしの中ではアジア雑貨屋さんの香りです。
サンダルウッド、パチュリ、イランイラン、ベチバー
フローラル系
主に花から抽出された甘く優雅でエレガントな香り。
ローズ、ネロリ、ジャスミン、ゼラニウム、カモマイル、ラベンダー
ブレンド例
まずは同じグループの精油をブレンドしてみましょう
シトラス系の例・・・レモン+グレープフルーツ
同じグループなので香りが似ていてなじみやすく、1種類より複雑な香りになります。
隣り合ったグループの精油をブレンドしてみましょう
シトラス系+ハーバル系の例・・・レモン+ペパーミント
違うグループの香りですがなじみやすく、お互いが引き立ちあうような奥深い香りになります。
香りの強弱のバランスを考える
精油の香りには強弱があります。
香りが薄い精油と強い精油を同じ分量でブレンドすると、強い精油の香りしかしなくなりますので、強弱も大事なポイントになります。
カモマイル・ローマン、カモマイル・ジャーマン、クローブ、ジャスミン、シナモン、パチュリー、バジル、ベンゾイン、ペパーミント、レモングラスなど
イランイラン、クラリセージ、シダーウッド、ジンジャー、ゼラニウム、ネロリ、パルマローザ、ヒノキ、ブラックペッパー、プチグレン、ミルラ、ユーカリ、ローズマリー、ローズなど
柑橘系、サイプレス、サンダルウッド、ジュニパー、ティートゥリー、ホーウッド、ラベンダーなど
強い香りは1滴ずつ香りを確かめながら加えていきます。
ただ、嫌いな香りの場合、普通~弱いとされている香りでもすごく強く感じることがあるので、好きな香りだけ使うというのは基本ですね。
ブレンド例
レモンとペパーミントを使う例・・・レモン5滴+ペパーミント1滴
揮発性(ノート)のバランスをとる
こちらは上級編です。
精油には香り立ちが速いものと遅いものがあります。
ブレンドを香ってみて一番始めに香るのがトップノート、最後の方まで残るものがベースノートです。
トップ、ミドル、ベースをブレンドすることで香りが長く続き、時間によって香りが変化する奥行きの深い香りになります。
香りの配分の目安はトップ:ミドル:ベースが2:2:1が目安です。
揮発性は、お部屋の芳香などにはあまり考えなくてよく、主に香水を精油で作る時にはとても大事になってきます。
トップノート
揮発が早くつけた直後に香る軽い香りで、香りの持続時間は10~30分と短めです。
一番初めに感じる香りなので、ブレンドの印象を作るものです。
柑橘系、シトロネラ、ティートゥリー、ペパーミント、パルマローザ、ユーカリ、レモングラス(ミドル寄り)など
ミドルノート
トップノートとベースノートの中間くらいの揮発性で、香りの持続時間は30分~2時間ほどです。
香水を作る場合はミドルノートを中心にブレンドしていきます。
イランイラン(ベース寄り)、カモマイル・ジャーマン、カモマイル・ローマン、クラリセージ、サイプレス、ジャスミン、ジュニパー、マジョラム、ゼラニウム、ネロリ、ブラックペッパー、ラベンダー、ローズ(ベース寄り)、ローズマリーなど
ベースノート
揮発のスピードが遅く、香りの持続性は2時間~半日ほどです。
香水を作る時は香りの持ちを長くする保留材の役目をするので、必ず入れます。
普段のお部屋の芳香にはお好みで。
サンダルウッド、パチュリ、フランキンセンス(ミドル寄り)、ベンゾイン、ミルラなど
ブレンド例
トップノート2:ミドルノート2:ベースノート1としたら
ベルガモット2滴+ゼラニウム2滴+サンダルウッド1滴
精油をブレンドしてみよう

では、さっそくブレンドしてみましょう!
①いつ、どんな時に香りを嗅ぎたいのかを決める
まずどんな時に使いたいのかを決めます。
夜のリラックスタイムにお部屋に香らせたいのか、朝から元気をだしたいのかなどの目的を決めます。
②メインの香りを決める
どんな場面で使うのかが決まったら、メインの精油を決めます。
リラックスしたいならリラックスする精油の中から、朝から元気になりたいのなら活性化させる精油の中から、メインを1本選んでみます。
目的別の精油の一覧は後の項目に書いていますので、参考にされてください。
③サブの香りを決める
メインの精油と同じような働きをする精油の中から、1,2種類精油を選びます。
その場合、香りのグループが同じ精油とか、隣り合った精油なども考慮して取り入れた方がより香りは良くなります。
ですが、始めのころはそこまでの余裕はないと思うので、とりあえず同じような効果のものから選んでOKです。
実は同じような効果があるということは、成分も香りも似たようなところがあるからです。
④実際にブレンドする
今回は例としてブレンドエッセンシャルオイルを作ってみます。
例:お部屋でリラックスするときにディフューザーで香らせるブレンドエッセンシャルオイルを作りたい
1・リラックスする精油の中から好きな香りを選ぶ
2・ラベンダーが好きなのでラベンダーをメインに作る
3・リラックスする精油の中から香りのグループでラベンダー(フローラル系)の隣り合ったグループの柑橘系から、ベルガモットとマンダリンをサブに選ぶ。
4・ラベンダー、ベルガモット、マンダリンは香りの強さは同じくらいか、ラベンダーが少し強い感じです。
まず3本とも同じ滴数を遮光瓶に入れてみます
・ラベンダー 5滴
・ベルガモット 5滴
・マンダリン 5滴

5・遮光瓶を軽く振って香りを確かめ、この配分で良さそうならこの配分を倍量します。
足りないなと感じる香りがあれば、足りない香りを少しずつ足していき、お好みの香りにします。
6・出来たブレンドエッセンシャルオイルをディフューザーに数滴垂らして香りを楽しみます。
シチュエーション別おすすめ精油一覧
目的に応じてブレンドする時の参考にしてください。
リラックス・安眠
ラベンダー・アングスティフォリア、プチグレン、イランイラン、ベルガモット、マンダリン、カモマイル・ローマン、リトセア、レモングラス、ユーカリ・レモン、マジョラムなど
リフレッシュ・元気
ユーカリ・ラディアタ、ローズマリー・シネオール、レモン、グレープフルーツ、ティートゥリー、アカマツヨーロッパ、ペパーミントなど
風邪の季節の空気清浄に
ラヴィンツァラ、ユーカリ・ラディアタ、ティートゥリー、ローズマリー・シネオール、ローレル、オレンジ・スイート、レモンなど
仕事や勉強に
ペパーミント、ローズマリー・シネオール、バジル、レモン、サイプレス、ティートゥリーなど
女子力アップ(気分だけでも)
ローズ、ジャスミン、ゼラニウム、パルマローザ、ローズウッド、ホーウッド、サンダルウッドなど
ブレンドエッセンシャルを応用しよう
精油をブレンドしたブレンドエッセンシャルオイルを作ったらディフューザーやアロマランプでお部屋に香らせるほかにも応用できます。
ぜひ作ってみましょう。
アロマルームスプレー
- ブレンドエッセンシャルオイル 18滴
- 無水エタノール 20ml
- 精製水 10ml
ブレンドエッセンシャルオイルを無水エタノールによく混ぜて、精製水を加えスプレー容器に移します。
お部屋の空間やリネンなどにスプレーします。
注意事項など詳しいことはこちらを参考にされてください。

バスソルト
- ブレンドエッセンシャルオイル 2,3滴
- あら塩 大さじ1
あら塩にブレンドエッセンシャルオイルを混ぜて浴槽に入れます。
精油がお湯の表面に浮いてお肌につく可能性もあるので、お肌が敏感な方はバスソルトではなく、ブレンドエッセンシャルオイルをお風呂の床に数滴垂らすだけでも香りが楽しめます。
マッサージ
- ブレンドエッセンシャルオイル 4滴
- 植物油 10ml
植物油にブレンドエッセンシャルオイルを混ぜ、セルフマッサージに使います。
ロールオンアロマ
- ブレンドエッセンシャルオイル 6滴
- 植物油 10ml
- ロールオンボトル
ブレンドエッセンシャルオイルと植物油を混ぜロールオンボトルに入れ、手首の内側や耳の後ろなどにコロコロと塗ります。
香油として楽しみます。

好きな香りでオリジナルのブレンドを楽しみましょう
精油のブレンドの仕方をお伝えしてきました。
とりあえずは好きな香り同志を適当に組み合わせてみることから始めてみましょう。
慣れてきたら香りのグループや強弱、ノートまでを考えて香りをブレンドできるようになれば、かなり上級者ですね!
メディカルアロマではなく、香りを楽しむブレンドエッセンシャルオイルは、「好き♡」が基本です。
ぜひ好きな香りであなただけのオリジナルの香りを作ってみて下さいね。