風邪やインフルエンザが気になる季節に人気のラヴィンツァラ。
ウイルス対策にいいと聞くけど、他にも何か作用があるの?使い方は?
この記事ではアロマテラピー歴14年のアロマインストラクターの著者が、ラヴィンツァラの使い方についてご紹介していきます。
ラヴィンツァラを使いこなして風邪の季節を乗り切りましょう。
ラヴィンツァラはこんな精油

ラヴィンツァラ精油の基本情報
精油名 | ラヴィンツァラ(メーカーによる) |
学名 | Cinnamomum camphora CT (Cineole) |
科名 | クスノキ科 |
抽出部位 | 葉付き小枝(メーカーによる) |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
産地 | マダカスカル |
主な成分 | 1,8シネオール、その他 |
ノート | トップノート |
ブレンドのアドバイス
香りはスッキリと爽やかな印象で、ユーカリ・ラディアタの香りに似ています。
ユーカリ類やティートゥリーなどのフトモモ科の精油、ラベンダー、ローズマリー、タイム、セージなどのシソ科の精油、柑橘系などと相性がいいです。
ラヴィンツァラは風邪の季節に大活躍の精油で、その場合ユーカリ・ラディアタや、ティートゥリー、ローズマリー・シネオールなどと組み合わせるとよいでしょう。
安眠効果を期待する場合は、ラベンダーやオレンジ・スイート、マンダリンなどと組み合わせるといいです。
どんな精油とも相性がいい感じはします。
ラヴィンツァラ精油を使う際の禁忌や注意点
ラヴィンツァラは決められた使用方法を守れば、禁忌や注意点はありません。
決められた使用方法とは、精油を飲んだり原液を皮膚につけたりしないこと、肌に塗る場合は薄めて使うことなどです。
赤ちゃんから高齢の方まで安心して使えるやさしい精油です。
ラヴィンツァラを購入する時に気をつけてほしいこと
ラヴィンツァラとラベンサラの違い
ラヴィンツァラという名前の精油については、けっこうややこしい説明がいります。
「ラヴィンツァラ」は以前は「ラベンサラ」学名「Ravensara aromatica」という名前で販売されていました。
しかし「ラベンサラ」学名「Ravensara aromatica」という名称で流通していた精油が、「ラヴィンツァラ」学名「Cinnamomum camphora」から採れた精油であることがわかりました。
ですので現在は「ラヴィンツァラ」に統一されて、以前の「ラベンサラ」は現在の「ラヴィンツァラ」のこと、ということになります。
そして現在の「ラベンサラ」学名「Ravensara aromatica」はラヴィンツァラとは全く違う植物であるということです。
ややこしすぎて説明している私もわからなくなります。しかもどちらもマダカスカル産なのでややこしい。
現在のラヴィンツァラの学名は「Cinnamomum camphora」、ラベンサラの学名は「Ravensara aromatica」で、植物も成分も全く違うもの、ということを理解しておけば大丈夫です。
ラヴィンツァラは1,8シネオールという成分を多く含み、風邪の季節にとても役立つ精油です。
本やネットでは「ラベンサラ」に現在の「ラヴィンツァラ」の情報が載せてあるものもあるかもしれません。
「ラヴィンツァラ」の呼び方もメーカーによっては「ラビンサラ」「ラヴィンサラ」と呼ばれたり「ラベンサラ」と間違えそうでかなりややこしいです。
そこで間違わずにラヴィンツァラを購入するポイントとして、学名を確認することをおすすめします。
「ラベンサラ」と書いてあっても学名が「Cinnamomum camphora」であれば、ラヴィンツァラのことなのです。
でもですね、名前「ラベンサラ」、学名「Ravensara aromatica」で販売されているのに、成分はラヴィンツァラという精油があるらしいです。
こうなると本当にややこしすぎて、何を目安にラヴィンツァラを購入すればいいのかという話ですよね。
そこで、ネットなどで成分がわかるのであれば、「1,8シネオール」を最も多く含む精油であれば、名前「ラベンサラ」学名「Ravensara aromatica」で販売されていても「ラヴィンツァラ」だと判断します。
しかし「リモネン」が最も多く含まれるのであれば、名前の通り名前「ラベンサラ」、学名「Ravensara aromatica」のことです。
ラヴィンツァラはケモタイプの精油
ケモタイプとは、植物の学名が同じで見た目も全く同じなのに、精油の成分が全然違うという精油のことをいいます。
ラヴィンツァラは主にマダカスカル産の植物から抽出され、主な成分は「1,8シネオール」です。
しかし同じ学名の植物が日本やアジアにあります。
「クスノキ」「樟脳の木」と呼ばれている植物です。
これらも学名は「Cinnamomum camphora」ですが、主な成分は「カンファー」という成分です。
日本のクスノキや樟脳の木の葉から採れる精油はアロマテラピーに使われることはないので、アロマショップで間違って購入することもないとは思いますが、ネットではたまに見かけるので注意しましょう。
それから同じ学名「Cinnamomum camphora」で、木の部分から採れる精油に「ホーウッド」があります。
ラヴィンツァラは葉付き小枝や葉から採れ、木の部分から採れるホーウッドとはまた成分が違います。
ホーウッドはリナロールという成分が主で学名は「Cinnamomum camphora CT(Linalool」です。
ラヴィンツァラ購入のポイント
とってもややこしいラヴィンツァラ精油の購入ポイントですが、以下の点を抑えていれば大丈夫です。
- 学名「Cinnamomum camphora CT(Cineole)」
- マダカスカル産
- 葉付き小枝や葉から採れる
- 最も多く含まれる成分は「1.8シネオール」
- アロマ専門店で購入する

ここなら安心という精油をご紹介しておきますので、参考にされてくださいね。
- フロリハナ
- フレーバーライフ
- プラナロム
- フィネッサンス
ラヴィンツァラの効果・効能とおすすめの使い方
ラヴィンツァラの主な作用はこんな感じです。
- 免疫を刺激する作用
- 抗ウイルス作用
- 神経を強壮する作用
- 誘眠作用
- 呼吸器系のトラブル
など。
ではこの作用を具体的にどのように活用するのか見ていきましょう。
ウイルスや風邪の季節の対策に

ラヴィンツァラの作用を見ていただくと、免疫アップやウイルス対策、呼吸器系のトラブルなどがあり、まさにウイルス対策や風邪の季節にもってこいの精油なのです。
しかも禁忌もなく子供から高齢の方まで使えるやさしい精油なので、ぜひウイルスや風邪対策に活用していただきたいです。
ラヴィンツァラ単体でなく他の精油とブレンドするのであれば、同じような作用のある「ユーカリ・ラディアタ」や「ティートゥリー」「ローズマリー・シネオール」「ローレル」などがおすすめです。
お部屋で芳香浴

一番かんたんな方法は、アロマディフューザーやアロマランプなどでお部屋に香らせる方法です。
ラヴィンツァラの精油を空気中に拡散させることで、ウイルスの働きを弱めることが期待できます。
さらにラヴィンツァラの香りを嗅ぐことで、免疫アップや呼吸器系のトラブルも和らげることが期待できますので、とにかくお部屋に香らせてみましょう。
マスク用のスプレーを作る

ラヴィンツァラでマスク用のアロマスプレーを作ってみましょう。
マスクの外側にスプレーすることにより、マスクについたウイルスの働きを弱めることが期待できます。
アロマスプレーの作り方はこちらを参考にされてください。

マスクに貼るシールを使うのであれば、ラヴィンツァラを中心としたブレンドを作っておくのもいいですね。
お風呂で免疫アップ

バスソルトにラヴィンツァラを使って、免疫アップをはかってみましょう。
ラヴィンツァラには誘眠作用もあるので、免疫アップと同時にぐっすりと眠りにつくお手伝いもしてくれます。
バスソルトの作り方はこちらを参考にされてください。

咳や喉の痛みなど呼吸器系のトラブルに

気管支を拡張したり痰を出しやすくしたりなど、呼吸器系のトラブルにも役にたちます。
喉が痛くなって時間がたったころより、症状の初めごろがおすすめです。
マグカップや洗面器に垂らして蒸気を吸い込む

マグカップにお湯を入れ、そこにラヴィンツァラを1,2滴たらします。
目を閉じて手で蒸気が外側に逃げないようにしながら蒸気を吸い込みます。
洗面器の場合は、頭からバスタオルを被って洗面器ごと覆います。
そこで目を閉じて深呼吸します。
ジェルやオイルを作る

ラヴィンツァラを使った喉や胸に塗るジェルやオイルを作ります。
喉の痛みを感じたら、咳が出始めたらすぐに、喉や胸に塗ります。
ラヴィンツァラは誘眠作用があるので、喘息のお子さんが夜咳で眠れない時など最適です。(病院にかかっていることは前提でお話しています)
オイルの作り方はこちらを参考にされてください。

眠れない時に

ラヴィンツァラは神経を活性化させると同時に誘眠作用もある不思議な精油です。
眠れない時に、他の誘眠作用を持つ精油とブレンドして使ってみましょう。
使い方のおすすめは芳香浴です。
- ディフューザーやアロマランプでお部屋に拡散させる
- 枕元のアロマストーンに垂らす
- 枕カバーなどにラヴィンツァラで作ったアロマスプレーをふきかける
- ラヴィンツァラ入りのバスソルトでお風呂に入る
落ち込み、ストレス、不安

ラヴィンツァラは落ち込みやストレス、不安を和らげてくれます。
ラヴィンツァラの香りがとても好きだと感じたら、芳香浴に使ってみましょう。
- ディフューザーやアロマランプでお部屋に拡散させる
- ロールオンアロマを作って香りを楽しむ、またはロールオンアロマの濃度を濃いめに作って腰回りに塗り筋トレする。
ロールオンアロマの作り方はこちらを参考にされてください。

・香りを楽しむロールオンアロマを作る場合は、手首などに塗り香りを嗅ぎます。
ラヴィンツァラの他に心地よいと感じる精油を一緒にブレンドするとより香りがよくなります。
・精油の濃度が高めのロールオンアロマを作る場合は、朝から腰回りに塗り筋トレします。
ラヴィンツァラの他にブレンドするなら、ユーカリ・ラディアタやアカマツ・ヨーロッパ、ローレル、ローズマリー・シネオールがおすすめです。
なぜ午前中に筋トレなのかというと、午前中に筋トレをすることにより心身を活発にする神経を起こすからです。
ラヴィンツァラを活用して毎日を快適に
ラヴィンツァラは学名が途中で変わったり、ケモタイプであったりと、選ぶ時にややこしい精油ではありますが、アロマ専門店で購入すれば間違いないです。
そしてお子さんから高齢の方まで、風邪やウイルス対策、呼吸器系のトラブル、寝付けない時、ストレスや不安な時など、安心して使える精油です。
ラヴィンツァラの香りが好きだったら、ぜひ活用してみましょう。
最後にラヴィンツァラの作用や使い方をご紹介してきましたが、精油は雑貨であり、医薬品ではありませんし作用をお約束するものではありません。
病気を治すものではないので病気に関しては医療機関にかかり、精油はあくまでも補助的に使うようにしましょう。
アロマについてもっと学びたくてアロマの資格を検討中の方はこちらの記事を参考にされてください。
